中卒で働き続けてきた人は・・・
先日の年金の講義の中で、私が試験勉強のために覚えたのみで、応用ができてなかったと感じた知識の一つに「長期加入者の特例」というものがある。
昭和22年生まれの人たち、団塊の世代といわれる人たちには中卒で働き始めた人が多くいる。
そして今年60歳を迎えるわけだが、この場合退職すれば
月額20万を超える年金を貰えるケースがあるのだ。
働き続けた場合、年金の月額は多くて12万程、しかも給料とあわせて28万を超えると少しづつ減らされ、殆ど貰えなくなってしまう場合もある。
現在60歳からの老齢年金は徐々に減っていき、いずれは年金は65歳からということになってしまうのだが、44年以上加入した人が現在は加入者でなければ減らさない年金額にするよ!っていう特例があるのだ。
法の条文だけ覚えてしまうとこの44年以上が中卒=15歳から60歳まで働いた場合だという応用ができないのはもちろんだが、特例=
得例だと考えてしまうのも応用ができていないことだと気付かされた。
働き続ければ特例にならず、年金は少ししか貰えない上、70歳になるまで年金保険料を払い続けることになるが、70歳以後の年金額にはその分が加算されることになる。
仕事を続ける意思と能力があるなら、60歳で退職したほうがいいなんて言えないのだ。
結局こういうことだ。仕事がきつくなってきたなら辞めるのがいい。まだ働けるならそれもいい。
無理して働き続けて身体を壊したり、年金生活で何もすることがなく一日ボーっと過ごすだけになったりするのがよくないのだ。
年金相談というのはそういうことだと教えられた。いや、講師の先生は働けるうちはなるべく働く事を進めていると言ったのだが、私はどちらでもいいと思った。
年金はあまりに複雑で先の話も万人に共通するケースではない。年金相談を通じて、老後の人生を本人の意思に沿った形で後押ししてあげられたら、それが一番いいんだろうなぁ。
・・・そういう社労士になれるかな?
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