Chikaはウチの劇団から巣立っていった女優である。
今は調布にある劇団の養成所1年生。
ちょうど春休みで戻ってきたところだが、上級生の卒業公演が間近にあるため、あさってには帰るらしい。
私からすれば子供のようなものだが、コイツは人に甘えようとはしない。自立心が強いのかもしれない。
それが良いとこでもあり、悪いとこでもあるのだが・・・
礼儀はよく心得ている。それにはとても好感をもつのだが、だからこそ感情をあらわにすることはまずしない。イヤなことがあっても苦笑する程度だ。
バカだなぁ。もっと気持ちをぶちまけちまったらいいのに・・・。
そうすれば他人との距離がぐっと縮まることもあるだろうに・・・。
ま、そういう不器用なところもまたカワイイとこなんだろう。
コイツがビンボ~してるって話を聞くと、私と同じ道を辿ってるって気がして妙に嬉しいのだ。
ついつい自分の貧乏話や苦労話をしてしまう。説教くさいオヤジと思われてるだろうなぁ。
なんか人間らしくてあったかい関係ですね。
なんかほんのり、じ~んとするなぁ。
答えはひとつじゃないし、自分で見つけなきゃならない答えもあるわけだし・・・
でも「がんばれ!」って言い方はしたくないなぁ。
「好きなことやって貧乏してるんだから、楽しいだろ。」って言ってやりましたよ。
でも最後の言葉はわたしも考えさせられま
す・・・。
「人生で一番幸せな事は、好きな道で成功する事。
2番目は、好きな道で失敗しても挑戦できた事。
三番目は、嫌いな道でも成功する事。
四番目は嫌いな道で、失敗する事」
今の私は、上の四つのどれに当たるのでしょう?
・目的地がはっきりわかってる道。
・目的地が見えてるのになかなかたどり着かない道。
・目的地が見えない迷い道。
・目的地にたどり着いたのでおしまい。
同じ目的地でも、がんばって急坂を登っていく人もあれば、景色を楽しみながら回り道をする人もいるわけでしょ。
自分らしい道を行けばいいんじゃないですか。