余命わずかな小説家
とうとう明後日となった。…いや、既に明日かぁ。
「もう稽古もバッチリでしょ。」な~んて言われたりもするが、そんなワケがない。
芝居というのは、どんなに稽古しても完成することがないと思われる。
セリフを覚えた。それに動きをつけた。でもそれだけじゃその人物にはなれない。
こうしてブログに記事をアップするだけでも四苦八苦して文章にしている私が、小説家だなんて・・・
稽古を続けていくうちに徐々にそれらしくはなるのだが、すぐに壁にぶちあたる。
その壁を越えていければいいのだが、これは知恵や力で踏破できるものじゃない。感性が必要だ。
だからといって自分に湧き上がる感情をそう簡単にコントロールできるものじゃあないし・・・
あとはお客さんの想像力まかせだ。あからさまな嘘を承知で騙されて、見えないものを見てもらうだけだ。
それには自分自身を自分の嘘で騙せなくちゃ始まらない。
「オレは小説家だ。」・・・と唱えつつ今夜は眠ろう。
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